はじめに
80㎝を超えるサワラを堤防から一人でランディングすることは,難易度が高いと思います。同じ重量であれば,各段にブリよりもサワラの方が難しいでしょう。そこで,ショアジギングで,80cm以上のブリを20本以上,80cm以上のサワラも20本以上,80cm未満の中・小型の青物は100本以上釣り上げている筆者が,これまでの経験を元にサワラをランディングするコツや,ブリとの違いについて解説したいと思います。
ランディングツールについて
まず,最初に用意するランディングツールですが,必ずタモ網の深さが80㎝以上あるものを用意してください。ショアジギングにおすすめのランディングツールについては,下の記事を参照してください。
そもそも,タモに魚が入らないのであれば,ランディングはできませんので,青物用のランディングツールの準備は必須条件です。
ショアジギング初心者・中級者におすすめ!大型青物のランディングに失敗しないための,ショアジギングにおすすめのランディングツールに関する記事はこちら!~大型青物をキャッチするために必要なことを知ろう~
ブリとサワラの違いについて
続いて,ブリとサワラの違いについてですが,まず,捕食の仕方が,ブリとサワラでは違います。ブリは吸い込み,丸飲み系の捕食で,サワラは噛みつき系の捕食です。ブリは,ベイトを頭から捕食しようとするのに対して,サワラはどこからでも噛みつきます。
また,サワラは泳ぐスピードが速いのが特徴で,後ろから追尾してからのパクッなら良いんですが,横からのバイトの場合,早いスピードがゆえにミスバイトも多いようです。
そして,大きな違いが浮き袋の有る・無しです。ブリは浮き袋がありますが,サワラには浮き袋がありません。この浮き袋の有る・無しもランディングに影響します。
フッキングについて
バラさないためには,しっかりとフッキングを決めることが大切です。フッキングはロッドを上に向けてしっかり決めるのが鉄則です。向こうアワセではフックは引っかかっているだけで,食い込んでいません。初心者の方がせっかくヒットした青物をバラしてしまう要因の一つが,フッキングが決まっていないことです。突然の青物の強烈な引きにびっくりして,アワセを入れないままやり取りを開始してしまい,ランディング前のエラ洗いでバレるパターンが多いです。
青物がルアーにバイトした時,口の中にルアーが入っていなかったとしても,アゴにかかったフックを上方向にアワセを入れることで,しっかりとフックを食い込ませることができます。アタリを感じた時,ルアーのフックが魚の頭側に刺さっていることはほぼありませんので,フッキングは上方向にしっかりと決めることが鉄則です。
ジャークの途中でアタリがあった時も,とりあえずジャークと同じ方向でアワセを入れてから,再度上方向に追いアワセをしっかり決めてください。よく,「サワラは口が柔らかいので,ドラグは緩めで」と言われる方がおられますが,フッキングの時のドラグはキツめの方が良いです。
フッキングの際にドラグがジャーっと滑るようであればフッキングは決まっていません。時々,メディアでも見かけますが,ボートでヒットしたサワラをランディング直前でバラすシーン。この原因のほとんどがフッキングが決まっていないことです。最初からドラグの設定がゆる過ぎるか,向こうアワセのまま追いアワセを決めていないかです。
ランディング前のドラグ調整について
サワラをバラさないようにランディングするためには,ランディング前にドラグを調整することが大切です。フッキング時のドラグはキツめの方が良いと書きましたが,ランディングする際のドラグは緩めの方が良いです。
なぜ,緩めの方が良いかというと,なるべくエラ洗いをさせないためです。特に,サワラは海面から顔を出してのエラ洗いを極力させないようにします。とは言っても,ラインテンションは絶対に緩めないようにしてください。岸際で魚が走った際に,エラ洗いはしない程度にラインが出るけど,走らせすぎないといった,ドラグのさじ加減が必要です。
また,ブリは空気を吸わせてからランディングした方がタモに入れやすいですが,サワラはなるべく海面から頭を出させないままランディングすることがコツです。ブリとサワラとの違いでも書きましたが,サワラには浮き袋がありません。浮き袋のあるブリは,空気を吸って弱ると海面で魚体が横を向きますが,サワラは,完全に弱りきると,海面で頭だけ出して縦になります。縦になった80㎝越えのサワラを一人でランディングするのは,かなり難しいです。
まとめ
(1)青物用のタモを用意する。
(2)しっかりとフッキングを決める。
(3)なるべくエラ洗いさせないように,ドラグを調整する。
(4)サワラは海面から頭を出させないままランディングする。
最後まで読んでいただき,ありがとうございました。
釣り過ぎダニエル
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